二月月例会報告

二月の例会報告を怠っていました。申し訳ないです。

旬が過ぎてしまいましたが、ここに報告します。

2月9日 出席者 秋山・佐藤・東郷・宮川・森谷・岸本

連絡事項

① ぐるりにて槇47号が一冊売れた事。

② 長生郡の槇の愛読者 伊東氏より槇の感想文の回覧

③ ぐるりでの同人の本が売れた場合、槇に還元するかどうかは作者の判断に任せる。

槇側から手数料○○%というような強制はしない。

④ 本という体裁でなくても、小冊子という形で同人の作品をまとめてぐるりの棚において100円程度で販売してはどうかという提案が出される。

合評

「慶長遣欧使節とルイス・ソテロ」岸本(下尾)静江

殉教をそうとらえているのか/目的のためには手段を選ばない。殉教を進んで望むというのは作者オリジナルなのか/乱世の時代の主人公は「生きのこる」ことがテーマ。特異なキャラ設定/伊達政宗の内面描写が作品としてのバランスを崩している。だがそこをかかないと作品のテーマにつながっていかない苦悩も感じられる/現代のジハードにも通じる「天国の神様に認めてもらいたい」という心理。コンバルソとマラーノの違い、本心からキリスト教徒になった事への証明という主人公の決意。47号で終わりにしたかったが、次号も続く。(作者)

「ざ・修学旅行・いん東北」さとうまさこ

中学校かと思った。淡々としているがヤマがない/瑞々しい感じ。自分とは雲泥の差。青春の思い出を評価するのは野暮ではないか/高校生の時点でこれだけの文章量はすごい。昭和の修学旅行はこうだったんだという感慨/添乗員の氏名が途中で判明するのにそれ以降も表記が変わらないのは意図があるのか/高校生当時に書いたものを打ち直したもの。合評を経て青春小説にしようと思った。表記が添乗員のままなのは恥ずかしいから(作者)

「琥珀」守宮槐

最初は事故だから、主人公に憐みを感じた/頭をぶつけてくたばった…確かめなくていいのか。作者得意の異世界モノ。いい意味でのまた「異世界モノか」。よくぞこういうものが思い浮かぶなぁ/悪意を琥珀に閉じ込めるという発想がいい/散々やらかしている主人公。あの程度で死にやがってと思っているからこそ、あの結末。自分なりに作品ごとに違う異世界を書いているつもり(作者)

「スマイルエステートの日常」守宮槐

明るい雰囲気の結末は珍しい/シリーズものの第一話。主人公朝美のキャラ立てがやや弱いか。シングルマザーという設定なので子供に関する言及があるとよかった/自分は霊が見える。ラストは救ってあげたいからハッピーエンドにしている。(作者)

次回の例会は3月9日(日)

合評作品は勅使川原正子長屋シリーズ第四話「袖振り合うも他生の縁」、「岬から」「オッポの恋」守宮槐、槇47号から麻生悠子「水仙」をやります。遅くも3月5日くらいまでに森谷さんに講評を送ってください。よろしくお願いします。


文学同人「槇の会」ブログ

千葉県市原市五井を拠点に活動している文学同人「槇の会」のブログです。 年一回、文学同人誌「槇」を発行しています。

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