6月例会報告


6月8日(日) 出席者 秋山、乾、佐藤、沖、宮川、松葉瀬、森谷、夢酔(計8人)

連絡事項

 夢酔藤山さんがはるばる出席してくれました。往復の電車は校正タイムに有効利用。里見の日記念講演について語ってくれました。

 5月18日(日)の匝瑳市でのぐるぐるマルシェの報告。売上は槇バンクナンバーを含む6冊、乾さんの「坂東武者」1冊。計7冊、すべて一冊1000円にて販売。売上を会計に渡しました。次回は秋ごろを予定しています。いろんな出会いがあるのが面白い。

 ぐるぐるマルシェで槇の勧誘チラシを配ったところ、反応がありました。孫から教えられたという市内の84歳の女性から連絡があり、22枚の作品を仕上げたが、30枚でないとダメかというもの。短くても問題ないと伝え、私の住所を教え郵送してくれるように言いました。ただし、わら半紙に手書きのようです。届き次第、コピーして皆さんに送付します。

 宮川さんよりシティライフに無料で槇の同人募集のお知らせがのる計画が着々と進行中との報告。

 佐藤正子さんの「ざ・修学旅行・いん東北」が「女性の日記から学ぶ会」代表の目にとまり、9月9日(水)、八千代市で「日記を書くといつでもワープ」というテーマで一時間あまりの講演をするとのこと。時間のある方は是非。

合評

「珊瑚の墓標」守宮槐

「この美を永遠にとどめおきたい」という意識は理解できる。発想の原点を知りたい/P3上段終わりから下段にかけて「うるさい!」と思った。祐一に愛はひとかけらもなかった/祐一の愛については、独りよがり、エゴの塊。7年も義父を欺くところがイヤ。薄気味の悪い、後味の悪い小説/あっちこっち引っかかった。漢字の使い方など詳細に指摘/ビスクドールの話を思い出した。あの主人公が選んだのが人間だった場合、こういう結末に向かったのではないか/このオチでよかったのか、やや不満が残る/守宮作品らしからぬ印象。仕事仲間との関係の描写が欲しい。読み手が納得できない/祐一は、うまく演技できるので同僚とも問題ない。読み手のために書いていない(作者)

「あなたへ」Mar

究極は野辺送り。一枚目が直球で響いた。「起」であり「結」である/詩の講評というのはどうなのか。素直に心情を感じることが出来た/浸る事が出来ないと楽しめない。詩の講評は野暮。葬送詩は曲が出来ている。時々歌いたい/自分は、詩は書けない。それほどの新しさは感じなかった/「惜憶」という造語を使うのはどうなのか。/詩はどう講評してわからない。三編の詩はすべて同一人物と考えていいのか、また時系列か/大好きだった亡くなってしまった、夫以外の人物を思って書いた。それぞれ書いた時期が違うので作者名が違う。Marがいちばんしっくりくる(作者)

「カムパネルラの夢」夢酔藤山

すてきな小説/小説に出てくるキャラは自分と誰かを投影するものかもしれない。賢治と嘉内の関係をジョバンニとカムパネルラに照映させたこの掌編は充足感が高い/一般的にそれほど知られていない賢治の友人から、より宮沢賢治の作品世界を浮かびあがらせる手法がすごい/ムダを省いて、掌編で自分の言いたいことを端的に伝えることに長けている。着眼点がいい/退学になった理由をもう少し書いてくれるとよかった/保坂嘉内が中心のようだが、書き出しが賢治で始まるのは疑問。一編とかではなく「一片」でいいのか?/元になった作品がある。いかに説明しないかに傾注している。賞に応募するときは、説明文が入ったらその時点で落とされる(作者)

次回の例会は7月13日(日)。

合評作品は、三木沢悟「続造海百首」、麻生悠子「真夏の夜の来訪者」、守宮槐「夏谷にて」、勅使川原正子「移動遊園地(一)(二)」、時間があれば、槇47号から花散る里「続シャロンの百合」、乾浩「七里法華」をやります。時間がとれない場合は、新作優先となります。ご了承ください。

文学同人「槇の会」ブログ

千葉県市原市五井を拠点に活動している文学同人「槇の会」のブログです。 年一回、文学同人誌「槇」を発行しています。

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